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2005年08月25日

つくばエクスプレス 開業

昨日は疲労で寝てしまったため、更新が今日になりました。

8月24日、茨城300万県民をはじめ多くの人々の夢であり、また現代在来線鉄道技術を結集した日本鉄道界の夢であり、また...(略)...現代建築の巨大な見本市ともいえるつくばエクスプレス、ついに開業を迎えました。
私は初電区間快速秋葉原行4002レに乗るべく大穂支所付近を24日午前2時頃徒歩で出発し、ちょうど3時半頃つくば駅に到着したのですが、その頃すでに…どこからこんなに人が湧いてきたのか、まさに「人大杉」状態。「整理券を持っていない方」の切符を買うための列はかなりの長さになっており、しかも初電の出発直前まで人が押し寄せていました。

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4時頃から出発式が行われ、市原つくば市長と高橋首都圏新都市鉄道(MIR)社長のスピーチなどがあり、ちょうどくす玉が割られる頃、ようやく券売機にたどり着け、定期を買うまでの間用につくば・秋葉原間の回数券と券売機発行のハーフエンコード券パスネットを購入。着席を優先して記念券等はパスしました。
4時30分、ホームへ。2号車TX-2266に乗車、無事着席。しばらくは各テレビ局や新聞社のカメラが入ってこられるくらい空いていましたが、発車直前には

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というような感じに。列車が発車する際には拍手も起こりました。
この日はそのまま秋葉原まで乗車、世田谷で引越作業を済ませた後、帰りは秋葉原駅の入場制限情報を友達から受けていたので(一時2時間待ちになったとか)、都営大江戸線で新御徒町へ。
新御徒町は、大江戸線のホームからエスカレーターで1階下に降りると広々とした連絡コンコースがあり、連絡改札機を通って再びエスカレーターで1階下に降りるともうつくばエクスプレスのホームがあり、TX沿線から新宿方面を利用するときには、TXホームから総武線ホームからエスカレーター7つを(いくら高速エスカレーターとはいえ)乗り継がなくてはならない秋葉原に比べると非常に便利。ただ、秋葉原も物理的制約の中でかなり水平移動を少なくするよう設計されているので、既存の地下鉄の乗換駅なんかに比べると決して悪くはないです。またこの日は、秋葉原が入場制限をするほど混んでいたにもかかわらず、新御徒町は特に混んでいませんでした。
新御徒町14:02の快速でつくばへ。

感想は…


速!!


とりあえずこの一語で十分だと思います。もちろん他にも加減速の良さ、乗り心地の良さ、駅や車両がきれい、座席がゆったり、などいろいろありますが、それらを一々ここで書いて説明するよりも、乗ってみていただいた方が早いでしょう。

今日25日は、つくば10:41発快速で秋葉原に向かい、秋葉原17:17発区快でつくばに戻りましたが、24日の初電に乗ったときはともかく、すでに快速に1往復乗った後だったので、区快で守谷から延々各駅に止まってくるのは大分ストレスが溜まった気がします。快速と区快では7分しか所要が違わないんですが、どうも精神的には速度の差はもっと大きいように感じられます。つくばまで/つくばから乗るならやっぱり快速でしょう。

明日から29日まで旅立ってきます。その後順次追記予定です。
明朝は6:56の快速に乗車予定。

先ほどつくばセンター近くの東大通りを車で通った際、高速バスを見かけましたが、乗客1人でした。ある程度は並木あたりで降りたのでしょうが、ちょっとかわいそうでした。
高速バス側としては、並木3丁目にバス停を新設するなど、並木エリアからの集客を狙っているようですが、高速バス側の目論む「上りは電車、下りは高速バス」というのは何となく思ったほど普及しないような気がします。何となくですが、行きで電車を使ってしまったら、帰りも電車を使ってしまうような気が。研究学園駅に車を止めて電車に乗るような人はもちろんそうでしょうし。

P.S. 個人的には守谷と八潮の駅ビル(TX AVENUE)にあじさい(JRの駅構内にあるそば屋)が出店するらしいのが嬉しいです。

P.S.2 通学ルートで悩み中。
1.つくば・秋葉原・飯田橋・早稲田
2.つくば・北千住・大手町・早稲田
3.つくば・北千住・(押上)・九段下・早稲田

投稿者 puszta : 23:25 | コメント (0) | トラックバック

2005年08月19日

都市交通のこと 1

つくば駅構内のam/pm

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関鉄メガライナーの2台並び。高速つくば号は24日から停留所増設のため並木中/桜南小の前を経由するルートに変更されることになり、メガは撤退かと思われましたが、メガのみ既存の大角豆交差点を経由するルートで存続することになりました。ただ、もうこのような2台並びのシーンはお目にかかれないでしょう。

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先日、土浦駅東口から[18]つくばテクノパーク大穂行に乗る機会がありました。平日は一日4本、休日は一日1本のみの運行、その他はつくばセンター発着の[C8]で、8月24日改正以降[18]は一日1本のみとなり、その他は全て[C8]になる予定です。
ところでこの[18]、土浦駅東口発着という点からも分かるとおり高架道経由で、しかも土浦学園線内は各停とはいえ花室トンネル経由なので、土浦駅からつくばセンターまで19分と急行[10B]と比べても遜色ない所要時間で走ってくれます。さらに自分は教員研修センター入口まで利用したので、つくばセンターと乗り継ぐ場合と比べて運賃も安く済みます。また休日唯一運行される土浦駅東口12:10の便は常磐線下り特快と接続。なかなか良い感じです。
しかしながら乗客は、土浦駅→つくばセンター間で2人、その先も5人が最多でした。[C8]/[18]つくばテクノパーク大穂線は通勤時間帯こそかなり乗っていますが、昼間はそれでも多い方ではないでしょうか。

つくばエクスプレス開業の8月24日、つくば・守谷両市の公共交通機関は非常に対照的な展開を見せることになります。
守谷市では、武蔵野市のムーバスから始まったコミュニティバスの流れを汲む、ラッシュ時15分間隔/昼間20分間隔、運賃160円~200円のバスが、既存の福祉バス「やまゆり号」と共に常総ニュータウンの住宅地を中心に市内全域をカバーするようになり、茨城の新しい玄関口にふさわしい充実した公共交通機関網が誕生します。守谷市が強力なイニシアティブを取り、単なる交通弱者のための「福祉バス」ではなく、自家用車の代替選択肢となりうる「高頻度運行」と「低廉な運賃」を兼ね備えた「コミュニティバス」を、ここ交通超後進県茨城の地に実現させたのです。

対して、つくば市はどうでしょうか。
これまでJRバス関東のテリトリー等の理由で実現できなかったらしい関鉄バスのテクノパーク桜乗り入れが実現し、つくばセンター発着テクノパーク桜循環線が一日24往復新設されるなど評価できる点もありますが、他の路線再編にはほとんど見るべきものはありません。研究学園駅への新設路線などは、電車との接続が悪すぎて、やる気がないなら路線新設なんてしなければいいのにと思うほどです。都心部コミュニティバスのつくつくバスも運行間隔が40分に延び、運賃も160円に値上げされます。福祉バスののりのりバスも、一部路線の駅前乗り入れが行われるのみで再編は見送られています。

県の方針通りのやる気のなさが滲み出ていますね。
交通サービスは完全自家生産で済ませられるのが利用者側から見ればベストなのだから、完全自家生産できる/していい環境ならば人々がそれを選択するのは当たり前なわけです(自家生産とは徒歩、自転車、自家用車等公共交通機関以外を指す)。しかし、特に都市においては道路をいくら増設しても半永久的に混雑はなくならないことが分かっていますし、つくば駅周辺を見れば分かるとおり駐車場だっていくらあっても足りません。もちろん化石燃料の消費も半端ではないし、交通事故もなかなか減りません。

そこで1995年に武蔵野市が始めたのが、ムーバスであり、交通不便地域をカバーすると共に自家用車からの移行のためのインセンティブとして「高頻度運行(15~20分間隔)」と「低廉な運賃(100円均一)」等、それまでのバスにはなかったきめ細やかなサービスを実現し、この成功は現在の全国に広がるコミュニティバスの原型となりました。高頻度運行と低運賃によって発生するバス事業者の損失は武蔵野市が補填することになっていましたが、2000年以降黒字となっています。

このコミュニティバスが、10年遅れてようやく茨城にやってきました。守谷の都市規模では黒字にするのは難しいでしょうが、コミュニティバスの大きな目的は公共交通機関を選択肢に入れてもらうことであり、そのための支出と考えれば安いものです。それに対して茨城県とつくば市は、首都圏新都市鉄道の資本金1,850億1,630万円のうちそれぞれ18.0%、6.7%を出資しており、その上巨額の無利子貸付もしているにもかかわらず、TX駅から先のフィーダー輸送にはほとんど金を出していません。茨城県に至ってはほとんど関心がないようです。
ただ、茨城県にはもちろん何も期待できませんが、つくば市にはまだ可能性があります。遠からず予定されているのりのりバス有料化・コミュニティバスへの転換の際に、何らかの方向性が示されることを期待しています。

後日に続きます(予定)。
個人的には、コミュニティバスを更に発展させ、拠点間が適度に離れ主要大通りに交通が集中するつくば市の特性を生かし、TXとの直通も考慮したLRT「つくば環状線」を構想中。

P.S.
TXの500円一日乗車券、早速購入しました。
6月の一般公開の際にはなかったam/pmが完成していました。
情報端末は…早くもエラー画面が出ていました。

投稿者 puszta : 12:02 | コメント (0) | トラックバック

2005年08月10日

つくばエクスプレス 試乗会

先日行われましたつくばエクスプレス試乗会に、私も紛れ込んできましたので、いくつかその模様を公開します。

まず、秋葉原駅コンコース。

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この写真はJR中央口横のエスカレーターを下った地下1Fからのものです。この写真の左側に写っているエスカレーターを降りると地下2F(改札階)で、すぐ前方が改札口となります。みなとみらい線の駅を思わせる吹き抜け構造、なかなか好印象です。
またこの駅、確かに深いことは深いのですが、ほとんどエスカレーターもしくはエレベーターでの上下移動のみで済むようになっています。エスカレーターは近頃流行の高速仕様のものが設置されていますし、エレベーターも地上から1度改札階で乗り換えるだけでホーム階に到達できます。

試乗の感想ですが、はっきり言って感動的に速く、また感動的に加速が良かったです。これは是非とも開業後実際に体験していただきたいので、ここでは多くを書かないでおきます。
下の2つの画像は動画をキャプチャしたもので、1枚目は荒川橋梁上、常磐線貨物列車を抜きつつ常磐線快速とすれ違うシーン。北千住駅を出発した下り電車は荒川橋梁に差し掛かる辺りまでかなり加速しますが、その後綾瀬トンネル入口に制限があるため減速します。

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2枚目は上りで八潮駅を通過。外環交差部付近にカーブがあるため三郷中央駅を100km/h程度で通過した後、再び加速して八潮に至ります。窓のすぐ向こうをホーム柵がすさまじい速さで通過していくので、かなり迫力があります。

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最後の画像は番外編、自由通路から中が見えるようになったつくばエクスプレス北千住駅。券売機はまだシャッターが閉まっています。

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先日予告していた、流山おおたかの森駅の取材は…暑さのこともあって、残念ながらなかなか実現していません。

8/24 追記:
TX自動放送の英語部分はJR東日本の新幹線・特急列車の自動放送を担当しているジーン・ウィルソン氏によるもので、なんとなく遠くに出かける気分が味わえます。残念ながら日本語部分は堺正幸氏ではありません。そういえば、九州新幹線並みに中国語・韓国語も含めた4カ国語案内もするらしい、という話はどこへ行ってしまったんでしょうか。もしそこまで網羅するのであればフランス語も入れて日本初5カ国語放送も悪くないかも。

投稿者 puszta : 20:24 | コメント (0) | トラックバック

2005年08月07日

From the New World

今日は、先日の東北の旅の記録。

基本的に、東北は好きです。
どこまで行っても平地しかない関東平野の真ん中に生まれ育った自分にとって、例えば地形にデコボコのある風景にとても憧れます。もちろんそれだけではないですが、長くなるので省略してしまいます。ごめんなさい、単に眠くてうまく説明できないだけです。
むろん、関東から西に行っても、そのような風景はいくらでもあります。でもそれは自分の求めているものとはどこか違う感じがします。2001年以降、信越を含む東北方面には20回近く出掛けていますが、東海道方面に出掛けたのは3回だけ、しかもうち2回は甲子園でした。東海道新幹線に乗るとどうも落ち着かない人です。
(Note: 比較的よく知られていることではあるが、茨城は東北ではない。むしろそのような言い方をすること自体東北に対して非常に失礼である)

高校時代は中高生の割引率が異様に高い「土日きっぷ/土日きっぷスペシャル」や「三連休パス」を使って新幹線をフルに活用した日帰り中心の日程を組んでいましたが、大学生になってからは東北の大学に進学した友人のお世話になっているため、必然的に山形・仙台地区滞在中心の大分密度の濃い旅ができるようになりました。
高校生の頃は、JR東日本の減収に相当に貢献していましたが、それでもあの頃もっと乗っておけば良かった、と思うことはままあります。今回珍しく往路青春18利用で山形まで出掛けたのですが、どうもやっぱり自分には普通列車利用の旅は向いてなさそうな気が…。

前回山形に行ったときは東京都区内から東北・奥羽・仙山・常磐周りで土浦までの一筆書き乗車券にしましたが、今回は往路を青春18きっぷ利用にしたので、今回の乗車券は下のように山形→土浦になりました。横に前回のものも置いてあります。
実際のJR線乗車経路は大宮→黒磯→郡山→福島→仙台//あおば通→石巻→小牛田→仙台→山形(2泊)
山形→仙台(1泊)
仙台→水戸→土浦でした。
1日目に意味なく石巻まで行って時間を潰したので、仙石線完乗達成。2002年8月に仙台→あおば通のほんの僅かな区間に乗って以来ほぼ3年での完乗でした。できれば陸羽東線未乗区間の小牛田→古川にも乗っておきたかったのですが、こちらは時間の関係でお預けとなりました。

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山形市街地を流れる馬見ヶ崎川に架かる双月橋からの景色。山形市は馬見ヶ崎川の扇状地上に広がる。
個人的には好きな景色なんですが…撮れ具合は…数でごまかします。ごまかせるといいけど。

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仙台駅前のペデストリアンデッキから、青葉通。

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701系電車。小さくてもなかなか頼もしいやつ。東北本線黒磯→郡山→福島→仙台で乗車。福島駅にて。

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205系電車。言わずと知れた元山手線の車両。仙石線あおば通→石巻で乗車。あおば通駅にて。

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719系電車。自分の最も気に入った車両の1つ。東北本線小牛田→仙台、仙山線仙台←→山形で乗車。山形駅にて。

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651系電車。言わずと知れたスーパーひたち。常磐線仙台→水戸で乗車。在来線初の130km/h運転を実現した功労者も、この頃は若干くたびれも見える。仙台駅にて。

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東北の大学に進学し、The New Worldに旅立っていった友人たち。今そこに新しい世界をつくろうとし、新しい活躍をしようとしているようにみえる。
ここに残った自分は、東京に、関東に甘えていないだろうか。

俺は、変わる。

投稿者 puszta : 22:44 | コメント (0) | トラックバック